車両の選び方と費用

キッチンカーの車両の選び方|軽トラ、軽バン、1.5t、トレーラー

キッチンカーの車両は、売るメニューに必要な給排水タンクと設備が載るか、自分の免許で運転できるか、出店先の区画に収まるかで選びます。 価格はそのあとで比べます。

製作会社が公式に出している価格では、車両込みの新規製作が軽トラで158万〜380万円(税込、厨房設備込み)でした。 1t〜1.5tのトラックは、車両込みと明記された例で430万円台(税込)、2tは定価を出している会社が見つかりませんでした。 架装済みの中古車は、軽トラの掲載例で支払総額119.9万〜313.8万円(税込)で、新規製作より安いとは限りません。

車種ごとの価格の一覧は「製作費の相場」に、中古車の掲載例と買う前に確かめることは「中古キッチンカーの買い方」にまとめています。 金額は2026年10月13日に各社の公式のページと中古車サイトで確かめたものです。

車種ごとの違い

車種ごとに、新規製作の価格、中古の掲載例、掲載に書かれた給排水タンクの容量、運転で確かめることを並べました。 価格の出典は、新規製作が「製作費の相場」の表、中古が「中古キッチンカーの買い方」の表です。

車種 新規製作の価格の例 中古の掲載例(支払総額) 掲載にある給排水タンク 運転で確かめること
軽トラ 車両込み 158万〜380万円(税込)。内装のみ 120万円〜(税込。荷台の箱は別) 119.9万〜313.8万円(10件) 20L×3(hit の新規製作)、40L〜200L(中古) —
軽バン 内装のみ 98万円〜(税込) 確認できた掲載例なし 記載なし —
普通バン 内装のみ 117万円〜、ハイエースなどロングは129万円〜(税込) 191.7万円(1件) 記載なし —
小型トラック(1.5t以下) 210万〜235万円(税込、車両込みかは記載なし)。車両込みと明記の例は430.3万〜430.8万円(税込) 178.8万〜340万円(3件。うち1件は移動スーパーの車) 100L×3(hit の新規製作)、200L(中古) 車両総重量と自分の免許の区分
1.5〜2tトラック 定価を出す会社は見つからず(要相談) 286.2万〜446万円(6件) 100L〜200L(中古) 「準中型免許が必要」とある掲載例あり(トヨタ ダイナ)
中型トラック(4t級) 確認できず 450万円(1件) 記載なし 車両総重量と自分の免許の区分
トレーラー 本体 162.6万〜642.2万円(税込、MYキッチンカー) 226万〜347.4万円(2件) 記載なし 引く車が別に要る。けん引免許が要らないとする型(750kg以下)と、要る型がある

中古の価格は、積んでいる設備や年式、走行距離で大きく変わります。 軽トラの掲載例だけでも、支払総額は119.9万〜313.8万円と2.6倍の開きがありました。

メニューから必要な大きさを決める

車両の大きさは、メニューで要る給排水タンクの容量から考えます。 国の基準は、1日の営業で使う水量として約40L、80L、200Lの3段階を定めていて、国の通知は、40L程度なら温める、揚げる、盛り付けるといった簡易な調理か単一品目、200L程度なら大量の水を使う調理や複数の工程からなる調理を目安にしています(表は「キッチンカー開業の始め方」にあります)。

容量とメニューの対応は、許可を受ける自治体で違います。 神奈川県は、貯水40L以上200L未満の軽自動車では単一品目しか扱えないとしています。 軽トラで複数のメニューを売りたい場合、神奈川県で許可を受けるなら、200Lのタンクを積めるかが車両選びの条件になります。 福岡市は原則として2槽のシンクを求め、大阪市は手洗い用と洗浄用のシンクを分けるよう求めています。

車両を決める前に、許可を受ける自治体の基準を「自治体別の条件比較」の表で見て、保健所の案内で確かめてください。 申請の流れは「営業許可の取り方」にまとめています。

出店先の区画と車両の大きさ

出店先には、1台が使える区画の広さを決めているところがあります。 自治体などが公開している例は次のとおりです。

出店先 区画の広さ 出典
福山市 本庁舎の敷地 1区画15㎡ 福山市
久留米市の公園 1台あたり約20㎡ 久留米市
南寝屋川公園 手作り市(令和5年) 1ブース2m×5m 南寝屋川公園の要項(PDF)
各務原市役所 約45㎡の区画が2つ 各務原市

出したい出店先が決まっているなら、ひさしを開けたときの幅も含めて、要項の区画に車両が収まるかを先に見ておきます。 出店先の探し方は「出店場所の探し方」にまとめています。

新規製作、中古、レンタルのどれで用意するか

車両の用意のしかたは、新規製作、架装済みの中古車、レンタルの3つです。

用意のしかた 向いている場合 確かめること 詳しい記事
新規製作 メニューが決まっていて、許可を受ける自治体の基準に合わせて作りたい 車両込みか、税込か、移送費や8ナンバーの費用が別か 製作費の相場
架装済みの中古車 設備がメニューに合う車が見つかり、早く始めたい 許可を受ける自治体の基準に合うか。車だけを買うなら、自分の名前で許可を取る 中古キッチンカーの買い方
レンタル 買う前に営業を試したい。期間を限って営業する 営業許可の扱い、発電機などのオプション、燃料や免責 下の表

レンタル、リース、ローンの料金は次のとおりです。

キッチンカーのレンタル、リース、ローンの料金
種別会社、車種料金条件など出典
レンタルオムニバキッチンカー軽(スズキ キャリイ。3層シンク、80L給排水)1日 9,800円(火〜木)/13,200円(金〜月、祝日)7日 77,000円1か月 180,000円(軽はキャンペーンで99,000円)税込2日から。発電機、冷蔵庫、フライヤーはオプション。燃料と事故時の免責は別[1]
レンタルオムニバキッチンカートラック(マツダ タイタンダッシュ。200L給排水、コールドテーブル)1日 9,800円(火〜木)/16,500円(金〜月、祝日)7日 77,000円1か月 180,000円税込同上[1]
レンタルランドレンタカーキッチンカー(1車種のみ掲載)日額 39,600円〜月額 396,000円〜(「10日分の料金で1か月」)税込免責補償は1日1,100円(小型)/2,200円(中型)。繁忙期は20%増し[2]
レンタル(長期)TIPPER軽トラ(2015年式、4WD)月100,000円(6か月以上)税の表記なし保証金10万円(契約終了後、原状確認のうえ返金)。陸送費は別[3]
レンタル(長期)ROOP1か月 30万円半年契約 月15万円1年契約 月13万円税抜営業許可と保険は別。ページが404で、検索結果の抜粋でのみ確認[4]検索結果のみ
リース(製作会社のコラムの記述)月8万円前後(頭金30万〜150万円)税の表記なし製作会社やリース会社の公式の月額は確認できず[5]二次情報のみ
ローンフードトラックカンパニー新車頭金0円、月々29,021円〜キッチンボックス453の例: 120回払い、実質年率3.9%、支払総額3,942,120円税の表記なし—[6][7]

※税込、税抜は出典のページの表記に従っています。「税の表記なし」は、ページに税込か税抜かが書かれていなかったものです。

※「検索結果のみ」は、検索エンジンの抜粋で見た値で、出典のページ本体では確かめられていません。申し込む前に出典のページで確認してください。

※「二次情報のみ」は、公式の資料が見つからず、報道や解説記事などにしか書かれていない値です。

出典(確認日 2026.10.13)

  1. [1] kitchencar.omniba.net/rental
  2. [2] landrentacar.jp/lineup/kitchencar/
  3. [3] www.tipper.info/rental
  4. [4] www.roop-enterprise.com/p/10/
  5. [5] foodtruck.co.jp/hajimete/how-much-foodtruck/
  6. [6] foodtruck.co.jp/
  7. [7] foodtruck.co.jp/453_01/

レンタルを続ける期間が長いと、買うより高くつきます。 オムニバキッチンカーの1か月18万円(税込)で計算すると、車両込みの新規製作の例(hit の軽トラ、158万円、税込)に届くのは約9か月分(1,580,000円÷180,000円≒8.8)です。 同社の軽の車両は、確認日の時点でキャンペーンの月9万9,000円(税込)で借りられ、この額なら約16か月分(1,580,000円÷99,000円≒16.0)になります。 長期の契約なら、TIPPER の月10万円(6か月以上、税区分の記載なし)のように月額が下がるプランもあります。 リースは、製作会社やリース会社の公式の月額を確かめられませんでした。

8ナンバーにするかどうか

8ナンバーは、車検証の用途が「特種用途自動車」の車につくナンバーです。 キッチンカーに関係する車体の形状には「加工車」「食堂車」「販売車」があり、国土交通省の通達が、それぞれの構造の要件を定めています。 たとえば加工車は、屋内に加工台や流し台を持ち、0.5㎡以上の作業床と、床面から1,600mm(条件により1,200mm)以上の高さが要ります。

食品衛生法施行規則には、8ナンバーであることを営業許可の条件にする規定は見当たりません。 許可の申請書に書くのは、その車の自動車登録番号です。 8ナンバーにするかは、改造の内容が車検証の記載(乗車定員や車体の形状など)を変えるかで決まり、どの改造で加工車などに当たるかは運輸支局が判断します。

製作会社の価格表では、hit が8ナンバーの車検を8万円、TIPPER が8ナンバーへの構造変更を16.5万円(どちらも税区分の記載なし)のオプションにしています。 製作を頼むときは、8ナンバーにするかと、その費用が価格に含まれるかを確かめます。

車両を決める前に確かめること

  • 売るメニューと調理の工程から、許可を受ける保健所の基準で、どの容量の給排水タンクが要るか
  • その自治体が、シンクの数や手洗いの水栓の形を決めていないか
  • 使う電気機器の消費電力と、電源をどう取るか(ポータブル電源、発電機、出店先の電源。必要な容量は「電源容量の計算」で出せる)
  • 車両総重量と、自分の免許で運転できるか
  • 出したい出店先の区画に収まるか
  • 新規製作なら、価格が車両込みか、厨房設備込みか、税込か
  • 中古なら、自分の名前で許可を取り直せる設備か

車両を含めた開業資金の合計は「開業資金の内訳」と「開業費用シミュレーター」で確かめられます。

参考資料

いずれも2026年10月13日に確認しました。 レンタルの表の出典は、表の下に載せています。

よくある質問

キッチンカーは軽トラと1.5tトラックのどちらがよいですか?
売るメニューに必要な設備が載るかで決めます。軽トラでも200Lの給排水タンクを積んだ中古の掲載例はありますが、神奈川県は貯水40L以上200L未満の軽自動車では単一品目しか扱えないとしています。価格は、軽トラの新規製作が車両込みで158万円(税込)からの例があり、1t〜1.5tは車両込みと明記された例で430万円台(税込)でした。
8ナンバーにしないと営業許可は取れませんか?
食品衛生法施行規則には、8ナンバーであることを営業許可の条件にする規定は見当たりません。許可の申請書に書くのは、その車の自動車登録番号です。8ナンバー(加工車など)になるかは改造の内容で決まり、運輸支局が判断します。
車を買わずにキッチンカーを始められますか?
レンタルがあります。オムニバキッチンカーは1日9,800円(税込、火〜木曜)から、2日以上で借りられます。レンタルの車で営業するときも営業許可は要るので、誰の名前で、どの車で許可を取るかをレンタル会社と保健所に確かめます。

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